成果有体物の取扱について

成果有体物を外部に提供するときは、成果有体物提供契約を本学と相手方との間で結ぶ必要があります。一方、成果有体物を外部から受け取るときは、部局長に届け出て、適切な受け入れ条件・方法などの助言を受けて下さい。なお、取扱については、名古屋大学成果有体物取扱規程及び同細則に定められています。

1.成果有体物とは

本学の業務として創出又は抽出した試薬、試(微生物、材料、土壌、岩石、植物等)、実験動物、試作品、モデル品、化学物質、菌株等の研究目的に使用可能で、有形かつ技術的観点からの付加価値を有するものをいいます。ただし、論文、講演その他の著作物に関するものを除きます。

2.成果有体物の取扱の歴史

  1. 従来、成果有体物は研究者間で契約を交わすことなく自由に交換。論文に記載された成果有体物は追試等のため試料を必要とする研究者へ広く配布される慣わしがありました。
  2. 1980年代の分子生物学の発展により、バイオサイエンス分野の研究では他の研究者の成果有体物へのアクセスに依存することが多くなりました。また、基礎研究と応用研究の格差が小さくなり、従来基礎研究でのみ有用であった成果有体物が経済的な価値を持つようになり、米国では、バイ・ドール法が整備された結果、大学でも経済的な価値に注目するようになり、成果有体物の移転の際に契約を交わすようになりました。これがMTA(Material Transfer Agreement)です。
  3. 日本では、2001年に米国で発生した遺伝子スパイ事件を契機に、成果有体物の移転契約の重要性の認識が高まり、国立大学等における成果有体物の取扱いについては、文部科学省から「研究開発成果としての有体物の取扱いに関するガイドラインについて」が整備され、①成果有体物を原則大学に帰属させ、一元的に取扱うこと、②学術利用と産業利用の取扱いを区別することが示されました。

3.MTA(Material Transfer Agreement)の役割

  1. MTAは、成果有体物の移転を統御する契約で法的拘束力を有するもので、知の創造の視点からは、MTAは、研究活動を支える重要なツールであり、知の活用の視点からは、MTAは、大学の研究成果を社会へ還元するための貴重なツールです。
  2. MTAでは、提供された成果有体物、利用者が作成した成果有体物の修飾体(Modification)及び誘導体(Derivatives)の所有権、移転先での成果有体物の利用制限、機密情報の管理、発明や研究成果に関する権利等を規定します。
  3. MTAは、研究に必要な成果有体物の確保だけでなく、将来の共同研究に結びつく可能性がある観点から重要です。
  4. MTAでは、大学発の成果有体物について一切の法的責任を負わないと規定するのが通常であり、リスクマネジメントの観点からも非常に重要です。

4.成果有体物の帰属

成果有体物の所有権及び成果有体物にかかるすべての権利は、特段の定めがない限り本学に帰属します。

5.成果有体物を提供するとき

  1. 無償で提供するとき : 学術・研究開発を目的とする成果有体物の提供の場合、無償で提供することができます。ただし、その提供にかかる成果有体物の作成に必要な経費を徴収することができます。
  2. 有償で提供するとき : 産業利用・収益事業を目的とする成果有体物の提供の場合、有償で提供することができます。

6.インセンティブ

成果有体物についてライセンス等を行って本学が得た収入の一部が研究者に配分されます。

7.届出

詳細は、「成果有体物取扱規程」等をご参照下さい
また、成果有体物届出書は、「知的財産管理・届出システム」から直接入力して提出してください。

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