研究内容

研究概要

本プロジェクトの研究項目は、重点研究 (P)、基盤研究 (K)、評価検討 (H) の 3 つに大別され、P1 ~P3、K1 ~ K3、H の 7 項目の研究課題を推進します。本プロジェクトではコメ、トマト(施設園芸)、ブドウ・ニホンナシ(果樹)を対象として研究開発を行います。特に重点研究の 3 つの研究項目は一体化され、最終的には下に示すようなシステムが構築されます。このシステムでは、個々の圃場の生育環境(気象・土壌水分など)、農作物の生育状況などの情報がセンサーなどにより自動的にサーバーに収集され、サーバー上で農作物価格などの情報と組み合わされ、栽培管理作業や経営情報などのサービスとして農家に提供されます。開発するシステムは、第 1 層 (センシング層)、第 2 層 (基盤情報サービス) 、第 3 層 (ユーザーサービス層) の 3 階層からなります。 特に第 2 層は上下各層へデータの格納、問い合わせ、取得機能を Web API として提供する機能を担い、データとシステムの相互運用性 (Interoperability) を確保する情報基盤として極めて重要です。本プロジェクトでは、標準規格で記述されるセンサーデータや農作業履歴データ (SensorML、FarmXML 等) を格納し、さらにそれを操作する標準 API (Web Map Service、Sensor Observation Service など) またはオープンな API を提案します。これらは今後 Interoperable な日本の農業の共通情報基盤の構築に大きく貢献すると期待されます。

                  ■開発システム概要図

研究課題

(P1) センサー実用化開発



  • 担当

信州大学、三重大学、浜松ホトニクス


  • 研究内容

本研究開発で扱う農作物を対象として、圃場の生育環境センサー (ウェザーステーション、土壌センサー)、植物生体センサー、作業管理センサーのうち、既に実用化レベルにあるものを選択してそのシステム化と低価格化を実現します。




(K1) 戦略的センサー研究開発



  • 担当

愛知工業大学、信州大学、名古屋大学、三重大学、浜松ホトニクス


  • 研究内容

将来的に科学的栽培システムで必要性が高くなると考えられる以下のセンサーを戦略的センサーと位置づけて開発します。
・小型赤外分光システムの開発
・分光型超高分解能光干渉断層計測装置 (OCT) の開発
・農作物表皮分光情報収集のための分光型センサーの開発
・塩分ストレス診断センサーの開発
・放射温度測定のためのセンサーネットワークの構築




(P2) 情報基盤プラットフォーム設計開発



  • 担当

中部大学、名古屋大学


  • 研究内容

農業 ICT 関連の必要情報を有する他サーバー (内部および外部) と連動して動作し、ウェブコンテンツのリクエストに応じて、関連情報を提供するサーバーの設計・開発を行います。





(K2) データベース共通にかかるAPI設計検討



  • 担当

中部大学、名古屋大学


  • 研究内容

情報基盤プラットフォームでは、複数のサーバー間でメタデータやデータを提供しあう仕組みを取り入れます。また、本研究課題では、異なるベンダーのデータベース間で同様なデータ共有の仕組みを実現する仕組みについても研究し、さらに、府省の諸施策も一部先取りする形で進めていきます。




(P3) ユーザーサービスに資するビジュアルインタフェースの設計試作



  • 担当

愛媛大学、信州大学、名古屋大学、愛知県農業総合試験場、JA あいち経済連、東海地域生物系先端技術研究会、サンライズファーム豊田


  • 研究内容

農家にとって有用なサービスをWebサービスとして提供するためのビジュアルインタフェースを設計開発します。サービスに必要な情報は、情報基盤プラットフォームから得ます。具体的に研究するサービスは以下のものです。

・コメの栽培効率を改善するための動的なe-栽培暦
・施設栽培トマト、露地栽培野菜、果樹の生育状況監視サービス
・農家-消費者・業者間コミュニケーションシステム
・個人農家セルフマーケティングシステム




(K3) 病害虫情報のデジタルマッピング



  • 担当

中部大学、名古屋大学、愛知県農業総合試験場、JA あいち経済連、東海地域生物系先端技術研究会


  • 研究内容

インターネット上に公開されている情報を収集して時系列的にデジタルマップ上に掲示するシステムを開発、次に病害虫が発生する時期と場所の予測に貢献します。




(H) 評価検討



  • 担当

愛知学院大学、名古屋大学、愛知県農業総合試験場、JA あいち経済連、豊田市、東海地域生物系先端技術研究会、サンライズファーム豊田、三菱UFJ リサーチ&コンサルティング


  • 研究内容

各研究項目についてフィールドテストまたは市場性評価等を行い、研究の有効性を評価検討します、中規模農家におけるICT投資の現状を踏まえたサービスビジネスとしての成立要件や求められるプレイヤー像等についもて評価検討を行います。

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