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透明で柔軟なカーボンナノチューブ電子デバイス

  • 未来材料・システム研究所
  • 附属未来エレクトロニクス集積研究センター
  • (未来デバイス部)

教授 大野 雄高[おおの ゆたか]

http://qed63.qd.nuqe.nagoya-u.ac.jp/public-j/index.html

シーズの概要

カーボンナノチューブ薄膜は透明で高い柔軟性や伸縮性を持ちます。半導体や金属として働き、薄膜トランジスタや各種センサなどの能動デバイス、透明電極や配線などの受動デバイスをプラスチックフィルムなどの上に実現することができます。当研究室では、カーボンナノチューブ薄膜を用いて、透明で存在を感じさせない電子デバイスや球形ディスプレイなどの立体型電子デバイス、人体の軟組織に直接貼付が可能なヘルスケアデバイスなどの研究を進めています。

この研究の新規性・独創性

当研究室では、カーボンナノチューブ薄膜の成膜技術から、デバイスプロセス・特性評価技術、新規デバイス創出まで、幅広く研究しています。カーボンナノチューブ本来の優れた特性を、デバイス性能に生かすためには、薄膜形成プロセスから開発しなければなりませんでした。これまでに、カーボンナノチューブ薄膜の堆積とパターニングを同時に大気圧・室温の簡便な方法で実現する技術や、プラスチック上に1,000 cm2/Vsを超える高移動度の薄膜トランジスタや集積回路を実現する技術などを開発しています。さらに、トランジスタや配線をカーボンナノチューブのみで構成し、透明で立体形状に成形可能な「オールカーボン集積回路」を初めて実現しています。

産学連携を目指した応用研究

開発した簡易転写・パターニング技術は、タッチセンサなどの透明デバイスの低コスト製造を可能とします。また、オールカーボンデバイスは、極めて高い伸縮性と透明性を持ち、球面ディスプレイや、存在を感じさせない人体貼付型ヘルスケアデバイスなど、全く新しいデバイスへの応用が考えられます。また、カーボンナノチューブ薄膜の簡易形成技術と印刷プロセス技術を組み合わせることで、各種デバイスの省資源・省エネ製造も可能となります。

一言アピール

成熟した社会において、誰もが健康で幸せに生活することが重要です。ナノ材料エレクトロニクスの立場から、医療・ヘルスケアに役立つ革新的なデバイスを創出し、社会に貢献できれば幸いです。

キーワード

カーボンナノチューブ、フレキシブルエレクトロニクス、ヘルスケアデバイス

保有技術

  • カーボンナノチューブ薄膜の簡易形成・パターニング技術
  • カーボンナノチューブ薄膜デバイス・集積回路製造技術
  • 高感度バイオセンサ製造技術

主な機器

  • カーボンナノチューブ薄膜製造装置、半導体プロセス装置、半導体評価装置

主な特許

  • 特開2014-044839 透明電極、導電性透明薄膜の製造方法ならびに導電性透明薄膜
  • 特開2013-175493 カーボンナノチューブを用いた電界効果トランジスタ
  • 特開2011-096850 半導体デバイスおよび製造方法

主な論文

  • "Flexible high-performance carbon nanotube integrated circuits", Nature Nanotechnol. 6, 156 (2011).
  • "Mouldable all-carbon integrated circuits", Nature Commun. 4, 2302 (2013).
  • "One-Step Sub-10 um Patterning of Carbon-Nanotube Thin Films for Transparent Conductor Applications", ACS Nano 8, 3285 (2014).