1. HOME
  2. 極微量・極微細領域の分析を可能とする新技術

極微量・極微細領域の分析を可能とする新技術

  • 医学部/医学系研究科
  • 総合医学専攻
  • 社会生命科学講座
  • 法医・生命倫理学
  • (名古屋大学 高等研究院 名古屋大学若手新分野創成ユニット in vivoリアルタイム・オミクス研究室)

准教授 財津 桂[ざいつ けい]

http://www.med.nagoya-u.ac.jp/legal/

  • 医学部/医学系研究科
  • 医療技術学専攻
  • 病態解析学講座
  • (名古屋大学 高等研究院 名古屋大学若手新分野創成ユニット in vivoリアルタイム・オミクス研究室)

講師 林 由美[はやし ゆみ]

シーズの概要

探針エレクトロスプレーイオン化法(PESI)とは、2007年に山梨大学の平岡賢三教授により開発されたイオン化法である。本法は直径700 nm程度の極細針(探針)をサンプリングとイオン化に使用することから、抽出操作等の前処理を必要とせず、数 pL程度の極微量で分析が可能であることから、簡便かつ超迅速分析を達成できる。我々は株式会社 島津製作所と共同で、このPESIを化合物の同定能力の高いタンデム質量分析計(MS/MS)と組み合わせることで、極微量かつ極微細領域の高感度分析が可能な手法を開発した。本手法を用いれば、血清等の生体試料中薬物やアミノ酸等の代謝産物(メタボライト)を前処理なしで、直接分析することが可能である。さらに、探針の低侵襲性を活かし、生きたマウスの臓器から直接、メタボライトをリアルタイムで分析する手法も開発した。本手法はリアルタイム分析や極微量分析、低侵襲分析などの応用が可能であると考えられる。

この研究の新規性・独創性

新規イオン化法であるPESIを、化合物同定能の高いタンデム質量分析計と組み合わせることによって、世界に先駆けて、臓器内のメタボライトのインタクト分析や、生きたマウスの臓器内メタボライトのリアルタイム分析が可能な手法を構築した。本法は臓器中メタボライトの直接分析や血中薬物の迅速分析をも可能とし、幅広い低分子化合物の迅速分析・局所解析・リアルタイム分析への応用が可能である。

産学連携を目指した応用研究

低分子の迅速分析、極微量での分析、リアルタイムモニタリング等が可能であることから、対象化合物によって幅広い応用が可能である。例えば、薬物が対象の場合では、救急救命や中毒分析への応用が可能であるし、対象がアミノ酸や有機酸といったメタボライトの場合は、バイオマーカーの迅速分析手法として臨床応用も可能である。さらに、食品の品質管理や化学材料の現場検査などにも応用が可能であると考えられる。

キーワード

PESI、タンデム質量分析計、リアルタイム分析、非侵襲

主な機器

  • PESI-タンデム質量分析計

主な特許

  • 質量分析装置及び該装置を用いた生体試料の分析方法(出願中)

主な論文

  • K Zaitsu, Y Hayashi, et al. Analytical Chemistry, 2016, 88 (7), pp 3556‐3561