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未利用バイオマスの機能性物質への変換

  • 農学部/生命農学研究科
  • 生物圏資源学専攻

准教授 松下 泰幸[まつした やすゆき]

http://forestchem.sakura.ne.jp/

シーズの概要

未利用バイオマス、特に利活用が進んでいないリグニンやフェノール性成分を中心に基礎的・応用的研究を行い、新奇高付加価値製品の創製を推進している。

対象物質
リグニン、1)化学構造と反応性 2)界面活性剤、生理活性物質、難燃樹脂などへの変換
フェノール性成分、機能性ポリマー

想定される適用分野
化成品、高分子材料、医薬品

産学連携を目指した応用研究

・稲藁や小麦のもみがら等、農産廃棄物から多量に抽出可能な未利用バイオマスのひとつ、フェルラ酸を用いて、新規ポリマー材料の創製に取り組んだ。本実験では重合法として“電解重合”を用いた。電解重合では、フェルラ酸の溶解した液中へ電圧をかけることで、フェルラ酸を酸化的にラジカル化させ、重合反応を進めることができる。本実験では電極の表面に多孔性フィルムが得られた。電解反応によりフェルラ酸がどのような中間体を経て重合されるのか調査し、いくつかの中間体から、興味深い反応過程を経る可能性が示唆された。さらに得られたフィルム中に多数の酸性基(-OH, -COOH)があることを確認した。従来の研究ではフェルラ酸の特徴である酸性基を反応に用いて重合することが多く、得られたポリマーは中性化合物であった。本手法で得られたフィルムは酸性基を活かした材料への応用が期待される。

・電子機器類の多くは内部電源を有するため、発火の危険性を潜在的に含んでおり、使用する高分子材料には難燃化が必要不可欠である。我々は、未利用バイオマスのひとつであるリグニンを原料とした難燃材料の開発に成功した。1300℃の高温バーナーを用いた燃焼実験でも不燃性を示したことから、難燃性バイオマス樹脂としての利用が期待される。

キーワード

バイオマス、リグニン、フェノール性成分、新奇機能性物質

保有技術

  • 有機化合物合成技術、高分子合成技術、天然物化合物分析技術

主な特許

  • 難燃性樹脂組成物及び成型体 (特許番号5842526)
  • 難燃性樹脂組成物の製造方法 (特許番号6098800)
  • Flame retardant resin composition and molded products (特許番号CN104031362 (B), CN103415573(B), KR101552414(B1), US8796363-B2)

主な論文

  • Y. Matsushita et al. (2016) Bio-based polymer from ferulic acid by electropolymerization.