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近赤外分光法による農林水産物の非破壊検査

  • 農学部/生命農学研究科
  • 生物圏資源学専攻
  • 生物材料科学講座
  • (生物システム工学研究分野)

教授 土川 覚[つちかわ さとる]

https://www.agr.nagoya-u.ac.jp/~mechbio/

シーズの概要

当研究分野では、近赤外分光法というユニークな分光法に着目し、これを木質材料や農産物の新しい非破壊計測手法として利活用するための基礎的・応用的な研究開発を行っています。この分光法は様々な有機物に関するオンライン計測・オンサイト計測を可能とする、まさに「21世紀のスター」たるべき非破壊センシング技術です。
近赤外光(800-2500nm)は、比較的低エネルギーの電磁波であるため、人体および試料が測定中に損傷を受けることがほとんどないことも大きな利点として挙げられます。同法は、すでに食品、薬品、化学工業などの分野においてはオンライン成分分析装置として実用化されており、正確さ、迅速性の点からも近年ますます注目を浴びています。

この研究の新規性・独創性

分光計測と高度な統計解析を組み合わせることによって、複雑なスペクトルの微妙な変動から複数の物質情報を同時に推定することができます。

産学連携を目指した応用研究

木材自給率を向上させるためには、品質・性能の確かな製品を安定的に供給できる競争力の高い製材加工体制の整備が不可欠であり、これを実現する簡易で低価格な計測装置等の開発が渇望されています。そこで、光の木材内部における吸収散乱現象に基づいた分光分析技術により木材の含水率および強度を高精度で推定しつつ、割れや節など木材表面の欠点を画像処理によって判別する高速非破壊測定装置を開発しました。この装置は、1回の走査で複数の形質を評価することができるため、製造ラインの簡略化、低コスト化を達成し、生産性の向上に寄与できます。

一言アピール

農学から発信されたユニークな分析科学法です。

キーワード

近赤外、分光法、非破壊計測、農産物、木材、迅速、安全、低価格

保有技術

  • 近赤外分光計測
  • 飛行時間近赤外分光法
  • ハイパースペクトラルイメージング
  • 計量統計解析

主な機器

  • 各種分光機器、ストリークカメラ、ハイパースペクトラルカメラ

主な特許

  • 木質材料の分類方法および判定方法(特開2014-66578)
  • 木材の光学式品質評価方法(特開2011-17565)
  • 光学方式特性判別方法、及びその装置(特開2007-278908)

主な論文

  • A Review of Recent Near Infrared Research for Wood and Paper Part 2 , Applied Spectroscopy Review , Vol. 48 pp. 560-587, 2013
  • Applicability of Vis-NIR hyperspectral imaging for monitoring wood moisture content (MC) , Holzforschung , Vo. 67pp. 307-314, 2013
  • Mapping of Leaf Water Content Using Near-Infrared Hyperspectral Imaging, Applied Spectroscopy , Vol. 67 pp. 1302-1307, 2013
  • High accuracy rapid prediction and feasibility of on-site nondestructive estimation of Para rubber quality by spectroscopic method, Journal of Wood Science, Vol. 59, pp. 119-126, 2013
  • 「分光画像解析による食品異物混入の非破壊検査 表面近傍の有機異物検出の可能性」、画像ラボ、25(8)、35-38(2014)
  • 「近赤外分光法による木質材料の非破壊計測 -現状と展望-」、木材工業、66(10), 430-435 (2011).