森島 邦博 理学研究科/高等研究院/未来材料・システム研究所 准教授、北川 暢子 未来社会・システム研究所/高等研究院 特任助教らの研究成果が電子ジャーナルScientific Reportsに掲載されました。
2023年01月25日
宇宙線イメージング考古学ユニットの森島 邦博 理学研究科/高等研究院/未来材料・システム研究所 准教授、北川 暢子 未来社会・システム研究所/高等研究院 特任助教は、国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構(理事長 平野俊夫。以下「量研」)量子ビーム科学部門関西光科学研究所(以下「関西研」)の福田祐仁上席研究員と東京大学の神野智史助教(現日本原子力研究開発機構)を中心とする、神戸大学、京都大学との共同研究グループと共に、水素クラスターと呼ばれる大きさがマイクロメートル(1ミリメートルの1000分の1)程度の球状の固体水素に超高強度のレーザーを照射することによって、メガ電子ボルト2)という高いエネルギー領域でエネルギーが揃った、純度100%の陽子ビーム(以下、レーザー駆動陽子ビームと呼ぶ)を繰り返し発生させることに成功しました。これまでの金属やプラスチックの薄膜ターゲットを用いたレーザー駆動陽子ビーム発生研究では、ターゲット表面に付着している不純物に由来する炭素イオンや酸素イオンもレーザー照射によって同時に発生するため、陽子のみを選択的に繰り返して発生させることが大きな課題でした。今回、陽子ビームの元となる水素そのもので作られた水素クラスターをターゲットとして用いることにより、純度100%のメガ電子ボルトの陽子ビームを繰り返して発生させることに成功しました。また、水素クラスターの大きさを直径約0.3マイクロメートル程度にそろえることで、エネルギー変動を約11%に抑えた陽子ビームを発生させることができるようになりました。本研究成果は、2022年10月12日10時(現地時間)に発行されるSpringer Nature社のオープンアクセス電子ジャーナルScientific Reportsに掲載されました。
※詳細は以下のリンクをご覧ください。
・プレスリリース(学内サイト)
・電子ジャーナルScientific Reports (学外サイト)