Leung Hei Man 特任助教(工学研究科 マテリアルプロセス工学専攻/高等研究院 )らの論文が『 Journal of Materials Chemistry B 』に掲載されました。

2026年05月01日

メソポーラス金属ナノ材料を基盤としたバイオセンシング研究を推進する、「多孔性金属バイオセンサー ユニット」Leung Hei Man(PMBU)らの論文が、RSCの国際誌『 Journal of Materials Chemistry B』 に掲載されました。

本研究では、ミセルテンプレート法を用いた無電解置換析出により、基板適応性に優れたメソポーラス金(Mp-Au)および銀(Mp-Ag)薄膜の簡便な一段階合成手法を開発しました。この手法により、平均約25 nm(Au)および16 nm(Ag)の均一なナノ細孔を有する高比表面積構造が形成され、密に分布したプラズモニックホットスポットを実現します。さらに、得られた多孔質構造は高い結晶性と純度を有し、安定かつ生体適合性の高い界面として機能します。

これらの特性を活用し、本研究では表面増強ラマン散乱(SERS)基板としての応用を実証し、炎症性サイトカインであるインターロイキン-1β(IL-1β)の高感度検出を達成しました。メソポーラス構造によりナノタグの局在制御が可能となり、強度かつ光安定性に優れたラマン信号を実現するとともに、優れた再現性(RSD = 3.8%)と低検出限界(17.6 pg/mL)を示しました。

本成果は、メソポーラス金属薄膜の精密構造制御とバイオ機能化の融合により、高感度かつ高再現性を両立する次世代SERSバイオセンサの基盤技術を提示するものであり、PMBUが推進する多項目同時検出型バイオセンシングへの展開が期待されます。

掲載誌:   Journal of Materials Chemistry B
論文タイトル:Facile Electroless Displacement Plating of Mesoporous Gold Films as Robust and Reproducible SERS Substrates for Biosensing
著者:    Daiki Masaoka, Kaito Kono, Mostafa Kamal Masud, Carlos Salomon, Md. Shahriar A. Hossain, Asep Sugih Nugraha, Joel Henzie, Yusuke Asakura, Emtiaz Ahmed, Mandy H. M. Leung, Yusuke Yamauchi
DOI:    10.1039/D5TB02458G
リンク:   https://pubs.rsc.org/en/content/articlelanding/2026/tb/d5tb02458g

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