あいちサイエンスフェスティバル2013

名古屋スペースキャンプ 2013 NSC-2

宇宙航空研究開発機構(JAXA)が主催し、宇宙開発に関心のある学生を対象に7月28日から4日間にわたって開催されました。講義や演習、施設見学を通し、日本の宇宙開発について理解を深めてもらうことを目的としています。

・日程:2013年7月28日(日)~7月31日(水)
・主催:JAXA
・共催:名古屋大学、名古屋市科学館
・協賛:三菱重工業株式会社

理学研究科U研究室

講師:金田 英宏(名古屋大学 教授)、松本 浩典(名古屋大学 准教授) 理学研究科では金田英宏教授から次世代の赤外線・X線天文衛星プロジェクトや観測器についての説明を受け、赤外線望遠鏡の主鏡の実物などを見学。松本浩典准教授から解説を受けながらX 線望遠鏡の見学しました。


工学研究科 制御システム工学研究グループ

講師:山田 克彦(名古屋大学 教授) 山田先生から宇宙空間で衛星などの姿勢制御について説明を受け、姿勢制御に使うジャイロを体験し、制御システムなどをさわりながら仕組みを教わりました。参加者は制御システムの動きに驚きながら先生の話を質問も交えて聞いていました。


工学研究科 推進エネルギーシステム工学研究グループ

講師:長野 方星(名古屋大学 准教授) 宇宙環境での熱制御を中心に宇宙環境から機材を守るシステムついて長野先生が説明しました。宇宙環境を再現する装置や、熱などから衛星を守る素材を観たり、触らせてもらいました。


工学研究科 電離気体力学研究グループ

講師:横田 茂(名古屋大学 助教授) 次世代の宇宙推進装置である電気推進機について、横田茂先生がお話しました。ロケットが進む仕組みから、火星などを目指すロケットの推進器として期待される電気推進機についての説明の後、研究室を見学しました。


モデルロケット打ち上げ実験 豊田講堂前広場(打ち上げ現場)

豊田講堂前広場でモデルロケットの打上げ。自分で作った火薬を使ったモデルロケットが上がる様子を見ながら参加者は一喜一憂していました。最後に國枝秀世副総長が「失敗をすることも研究の中では大事」と声をかけていました。


ネットワーク中心企画 市民向け講演会 先端科学技術と社会

私達の生活に密着するようになった科学技術。日本を代表する研究者が、社会と科学技術の関わりについてお話する、週末の午後のあいちサイエンスフェスティバル2013メインイベントです。科学技術の現状や課題について、参加者の意見も聞きながら進めました。

【名古屋栄地区メインイベント】
~21世紀の日本と名古屋大学~わたしたちの時代・若者の未来

開催日時:2013年9月28日(土)14:30-17:30 開催場所:三井住友銀行 SMBCパーク 栄(名古屋市) 講師:濵口 道成(名古屋大学 総長) 挨拶:内木 幸宏(三井住友銀行 SMBCパーク 栄 支配人) あいちサイエンスフェスティバル2013のグランドオープニング講演会として、名古屋大学の濱口総長が講演しました。21世紀の日本は各地方の中核都市の重要性が高まっており、若者が集う大学はその活力源となっています。教育、研究、社会貢献という大学の機能を通じて、地域で活躍し世界に羽ばたく「勇気ある知識人」を育てる方策などを、豊富な資料をもとに語りました。


【蒲郡地区メインイベント】
はやぶさ2 ~海と生命の源を目指して~

開催日時:2013年9月28日(土)14:30-17:30 開催場所:蒲郡市生命の海科学館 講師:渡邊 誠一郎(「はやぶさ2」プロジェクトサイエンティスト/名古屋大学環境学研究科 教授) 話題になった小惑星探査機「はやぶさ」の後継機として現在開発中の「はやぶさ2」について紹介しました。水と有機物を地球にもたらした可能性のあるC 型小惑星の1 つに行って、表面の物質を地球に持ち帰る計画です。未知の天体を探るための観測装置や天体の表面にクレーターを作って、地下の物質を採取するための小型衝突装置について話がありました。


あいちサイエンスフェスティバル2013 さかえサイエンストーク

脂肪由来幹細胞を用いた新規治療法の開発

日時:2013年9月30日(月)18:30-20:00 ゲスト:丸山 彰一(名古屋大学医学系研究科腎臓内科 准教授) 会場:名古屋テレビ塔スカイデッキ あいちサイエンスフェスティバル2013におけるさかえサイエンストーク連続開催25回の初回に名大病院の丸山氏が登場。脂肪のもつ不思議な働きを詳しく説明し、新たな治療法確立に向けた展望も語りました。


テントウムシの羽と模様に学ぶ

日時:2013年10月11日(木)18:30-20:00 ゲスト:新美 輝幸(名古屋大学生命農学研究科 助教) 会場:文化系飲食店「ボクモ」 テントウムシの羽の形成と模様ができるメカニズムについて最新研究を紹介しました。羽を作り出す分子を特定して作り出した羽のないテントウムシなどの実例を紹介。害虫を食べるテントウムシが一か所にとどまる生物農薬の可能性について解説しました。


ハエから学ぶ“愛の歌” を感じるしくみ

日時:2013年10月18日(金)18:30-20:00 ゲスト:上川内 あづさ(名古屋大学理学研究科 教授) 会場:三井住友銀行SMBC パーク 栄 ショウジョウバエの研究により脳の機能の解明がどの程度すすんでいるかを解説しました。音が持つ意味を理解する仕組みを知る研究の概要を説明し、その最新成果を紹介しました。


アジアの氷河マップづくり

日時:2013年10月11日(木)18:30-20:00 ゲスト:坂井 亜規子(名古屋大学大学院環境学研究科 特任助教) 会場:三井住友銀行SMBCパーク 栄 アジア高山域の氷河マップ作成のトークを展開。氷河ができて移動するメカニズム、氷河マップ作成の手法と難しさなどを紹介。2台のプロジェクターとスクリーンにより、説明用スライドと実際の氷河マップを映し説明しました。(はこだて国際科学祭との交流企画)


【プレ企画】世界の化学~新元素の名前とシンボルを決める~

日時:2013年9月25日(水)18:30-20:00 ゲスト:巽 和行(名古屋大学物質科学国際研究センター 特任教授/国際純正・応用化学連合(IUPAC)会長) 会場:三井住友銀行SMBCパーク 栄 国際純正・応用化学連合の紹介からはじめ、元素の発見史のほか、国際純正・応用物理学連合との協議のうえで元素記号を決める現在のシステムを詳しく解説しました。(プレ企画、マリー・キュリー業績ポスター展記念)


学外アウトリーチ活動、その他

大西卓哉JAXA宇宙飛行士講演会

日付:2013年6月2日(日) ゲスト:大西 卓也(国際宇宙ステーション搭乗JAXA宇宙飛行士) 会場:名古屋大学 豊田講堂(名古屋市千種区不老町) 名古屋国際会議場を中心に開催の「第29回宇宙技術および科学の国際シンポジウム(第29回ISTS)」の一般向けイ ベントとして、大西卓哉JAXA宇宙飛行士講演会が開催されました。宇宙飛行士の活動や訓練、大西さんの宇宙飛行士選抜試験についての話や質問コーナーで構成。参加者からの質問「一番厳しかった訓練は?」には「野外チームワーク訓練は厳しい訓練であったが楽しかった。厳しい訓練はその後生きてくる。」など実感を伴った回答がありました。


第24回英国科学実験講座 クリスマスレクチャー2013

日付:2013年8月18日(日) ゲスト:ピーター・ウォザーズ博士、篠原 久典(名古屋大学理学研究科 教授) 会場:名古屋大学 豊田講堂(名古屋市千種区不老町) クリスマスレクチャーは、英国ロンドンにおいてRoyal Institution(英国王立研究所)が主催する科学実験講座です。本国では1826年以来、毎年行われており、日本では読売新聞とブリティッシュカウンシルが主催して「英国科学実験講座として」開催しています。名古屋大学は8月18日、豊田講堂で開催された本イベントに共催し、社会貢献活動を行うと共に研究者のアウトリーチも行いました。


キッズボタニカル・ラボ

日付:2013年8月24日(土) ゲスト:瀬上 紹嗣(名古屋大学大学院生命農学研究科細胞ダイナミクス研究室 研究員) 会場:東山動植物園植物会館研修室(名古屋市千種区東山元町3-70) オオカナダモを用いて、様々な条件下における光合成量の違いを実験で確認しました。参加者自身が仮説を立て、実験方法を 考え、実際に操作することで、楽しみながら学んでいただけたようです。


マリー・キュリー業績ポスター展

日付:2013年9月25日(水)~9月30日(月) 会場:三井住友銀行SMBCパーク栄 2階イベントギャラリー(名古屋市中区錦3-25-20) 名古屋大学物質科学国際研究センターが管理する、仏キュリー博物館マリー・キュリー氏ノーベル賞100年記念展示を公式に日本語化したポスター展示キット。世界化学年2011の成果を活かせるように、あいちサイエンスフェスティバルから全国のサイエンスフェスティバルへ出展。昨年度末からは全国の科学館や高校への巡回展示も推進中です。


アノマロ宇宙へ行く!~宇宙から地球を観てみよう2013~

日付:2013年10月6日(日) ゲスト:佐原 理(名古屋文理大学情報文化学部情報メディア学科 助教)、坪木 和久(名古屋大学地球水循環研究センター 教授) 会場:蒲郡市生命の海科学館(蒲郡市港町17-17) 蒲郡市生命の海科学館は2012年より、名古屋文理大学、名古屋大学地球水循環研究センター、明星電気株式会社らとともに、気象観測用気球に搭載したiPhone やデジタルカメラによる、成層圏からの地球の撮影に挑戦してきました。この度、地上25000メートル(成層圏)からの地球の映像を含む、気球打ち上げから回収までの全工程の撮影に成功しました。撮影された映像を初公開しました。


サイエンスアゴラ2013

日付:2013年11月9日(土)~11月10日(日) 会場:日本科学未来館(東京都江東区青海2-3-6) サイエンスアゴラ2013では、今年の開催報告とともに、研究アウトリーチの義務化にともなう研究者の支援体制構築や、地域 と連携した活動展開を紹介し、科学コミュニケーションに携わる人たちと、手法開発や今後の方向性についての情報交換や、大学の役割と地域貢献・アウトリーチについて有用な意見交換ができました。