数理ウェーブ 2014年度

平成27年3月28日開催 日本数学コンクールフォローアップセミナー 数理ウェーブ

※このイベントは終了しました。

イベント詳細

日時 平成27年3月28日(土) 13:30開場
場所 名古屋大学 多元数理科学棟509号室

※数理ウェーブは数学コンクールで数学に興味を持った人はもちろん、数学に興味がある人なら誰でも参加できます。

プログラム

14:00~15:00 講演1

講演者:澤田 晃一郎  京都大学大学院理学研究科 修士課程1年
テーマ:ハノイの塔にまつわる問題 

「ハノイの塔」は、3本の柱といくつかの円盤からなり、条件に従って円盤を動かす単純なパズルです。再帰的なアルゴリズムについて理解するために用いられたりもする、よく知られたパズルですが、少し設定を変えるだけで興味深い問題を見出すこと ができます。この講演では、そのようなハノイの塔にまつわる問題を紹介します。

15:10~16:10 講演2

講演者:伊師 英之  名古屋大学多元数理科学研究科 准教授
テーマ:組合せ問題と巨大数 

組合せ論の問題のなかには、答そのものや、答を出すプロセスの計算量が天文学的数字を遥かに超えるものがあります。本講演では、その種の問題のなかでも著しく巨大な数が現れることで知らせるラムゼーの問題と関連する話題について紹介します。

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名古屋大学研究協力部社会連携課 052-789-5969

平成27年1月24日(土)開催 日本数学コンクールフォローアップセミナー 数理ウェーブ

※このイベントは終了しました。

イベント詳細

日時 平成27年1月24日(土) 13:30開場
場所 名古屋大学 多元数理科学棟509号室

※数理ウェーブは数学コンクールで数学に興味を持った人はもちろん、数学に興味がある人なら誰でも参加できます。

プログラム

①14:00~14:10

本年度の日本数学コンクール論文賞の講評
伊師 英之(名古屋大学多元数理科学研究科・准教授)

②14:10~15:00

数学コンクール論文賞金賞受賞者による研究発表
「七面体の種類」

新井 一希・河井 亮・堀江 孝文(名古屋大学教育学部附属 中学・高校)

③15:10~16:00

数学コンクール論文賞金賞論文の発表
「何乗しても下n桁が変わらない数」

受賞者:近藤 彪生(愛知県立岡崎高等学校)

代 読:伊師 英之(名古屋大学多元数理科学研究科・准教授)

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12月27日開催 日本数学コンクールフォローアップセミナー 数理ウェーブ

※このイベントは終了しました。

イベント詳細

日時 平成26年12月27日(土) 13:30開場
場所 名古屋大学 多元数理科学棟509号室

※数理ウェーブは数学コンクールで数学に興味を持った人はもちろん、数学に興味がある人なら誰でも参加できます。

プログラム

14:00~15:00 講演1

講演者:加藤 直樹(東京大学大学院・数理科学研究科・特任研究員) 
テーマ:ポアンカレ・ホップの定理について

地球の表面(2次元球面)全体に風を起こしてみましょう。たとえば緯線に沿った風や北極から南極へ向かう経線に沿った風を考えます。そうすると必ず風が起こらない点(停留点)ができることが分かります。一方でドーナッツの表面(2次元トーラス)上では停留点がない風を起こすことができます。 実はこのような風の停留点の数と図形の形とは密接な関係があることが知られています。本講演ではこの関係を表したポアンカレ・ホップの定理について紹介したいと思います。

15:10~16:10 講演2

講演者:田島 裕康(東京大学大学院 博士課程3年 学振特別研究員DC1)
テーマ:データ圧縮とエンジンの意外な関係 ~情報理論に基づく微小系熱力学~

パソコン等で日常的に行われているデータの圧縮・解凍と、自動車のエンジン等の熱機関による熱源からのエネルギーの取り出し。一見、全く異なるこれら2つの間には、極めて密接な関係があります。この関係を用いる事で、有限だけれども極めて多数の粒子で構成される微小熱機関を統計力学で取り扱うことができる様になりました。データ圧縮と熱機関はどのように関係しているのか、このような微小熱機関の熱から仕事への変換効率が、マクロの場合に比べてどう変化するかなどを、お話ししたいと思います。

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11月22日開催 日本数学コンクールフォローアップセミナー 数理ウェーブ

※このイベントは終了しました。

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日時 平成26年11月22日(土) 13:30開場
場所 名古屋大学 多元数理科学棟509号室

※数理ウェーブは数学コンクールで数学に興味を持った人はもちろん、数学に興味がある人なら誰でも参加できます。

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14:00~15:00 講演1

講演者:清水 達郎 氏  京都大学数理解析研究所
テーマ:交点を数えてみよう

 「2つの図形の交点を数える」ということは高校までの数学あるいは日常生活においてもしばしば行われます。例えば、xy平面に書かれた関数のグラフがx軸と交わる回数を数えると、その関数の実数解の数がわかります。グラウンドに書かれた陸上トラック、何回またいだかその偶奇と最初にいた位置を覚えていれば、今自分がトラックの内側にいるのか外側にいるのかがわかります。
 しかし、この「交点を数える」という言い回しは直感的で曖昧です。例えば、円と直線が接しているとき、これは何回交わっているのでしょうか。地球の赤道と赤道(!)は何回交わっているのでしょうか。
 本講演の前半では、数学が「交点を数える」ということをどう正当化するのかを紹介します。すると例えば、先ほど挙げた疑問に答えることができます。後半では、「交点」を巡る現代数学(幾何学)を少し紹介します。
 現代数学においても、「交点を数える」という操作はしばしば行われ、しばしば有用になります。

15:10~16:10 講演2

講演者:小池 貴之 氏  東京大学大学院数理科学研究科
テーマ:曲がった世界での"正多面体"について

 正多面体は、正四面体、正六面体、正八面体、正十二面体、正二十面体の五種類しかないことが知られていますが、その証明には「三角形の内角の和が180度である」という事実が本質的に効いています。
 一方で「三角形の内角の和が180度である」という事実が成立しないような、"曲がった"世界の幾何学も考えられることが知られています。そのような世界の一つである"双曲な世界"での"正多面体"の類似概念についてお話しいたします。

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10月25日開催 日本数学コンクールフォローアップセミナー 数理ウェーブ

※このイベントは終了しました。

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日時 平成26年10月25日(土) 13:30開場
場所 名古屋大学 多元数理科学棟109号室
※ご注意:今回は開催場所がいつもと異なります。

※数理ウェーブは数学コンクールで数学に興味を持った人はもちろん、数学に興味がある人なら誰でも参加できます。

プログラム

14:00~15:00 講演1

講演者:伊師 英之  名古屋大学多元数理科学研究科・准教授
テーマ:トランプのシャッフルの話
トランプは切れば切るほど良く混ざるのでしょうか?
実は、ある回数を境にして「あまり混ざっていない状態」から「良く混ざっている状態」に急激に変化
することが90年代に発見されました。このような秩序から無秩序への急激な変化は「カットオフ現象」
と呼ばれ、様々な場面に現れます。
本講演では、その概要を紹介します。

15:10~16:10 講演2

講演者:大沢 健夫  名古屋大学多元数理科学研究科・教授
テーマ:大学への数学
先日書店の雑誌売り場をのぞいた所、「大学への数学」の第1001号が出ていました。私も高校生時代
この雑誌にはずいぶんお世話になりましたので、この機会にバックナンバーの記事の紹介をかねて思
い出話をしたいと思います。

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6月28日開催 日本数学コンクールフォローアップセミナー 数理ウェーブ

イベント詳細

日時 平成26年6月28日(土) 13:30開場
場所 名古屋大学理学部A館207室
※ご注意:今回は開催場所がいつもと異なります。

プログラム

14:00~15:00 講演1

石政 勉  北海道大学大学院・工学研究院・教授
準結晶、その美しさと不思議
歴史の区分として、石器時代、青銅器時代、鉄器時代、シリコンの時代という分類がしばしば使われます。それらは一言で「結晶の時代」とまとめることができるでしょう。その長い長い結晶研究の過程で現れた不思議な結晶(準結晶)が今回のテーマです。準結晶は、「規則的ではあるが周期的ではない」という風変わりな原子配置を持っていて、普通の結晶とは異なります。普通ではないと言っても、例えばあなたのポケットのなかにある金属、アルミニウム、銅と鉄を 65:20:15の原子数比で混ぜると形成します。ここでは、この準結晶の構造のもつ数理についてご紹介します。

15:10~16:10 講演2

椋野 純一 名古屋大学・多元数理科学研究科・教務助教
双曲平面の3次元ユークリッド空間へのはめ込みについて
19世紀前半にボーヤイとロバチェフスキーとガウスは互いに独立に非ユークリッド幾何として双曲平面を発見しました。双曲平面は、曲率が負の空間であり、双曲平面の幾何を研究するためにさまざまなモデルが構成されました。双曲平面を球面と同じように3次元ユークリッド空間の曲面としてモデル化できるかは興味深い問題です。この問いに対して、1901年にヒルベルトは否定的な解答を与えました。当講演では、このヒルベルトの結果について説明します。

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5月24日開催 日本数学コンクールフォローアップセミナー 数理ウェーブ

イベント詳細

日時 平成26年5月24日(土) 13:30開場
場所 名古屋大学理学部A館4階第7講義室(0422室)
※ご注意:今回は開催場所がいつもと異なります。

プログラム

14:00~15:00 講演1

小谷久寿 九州大学・数理学研究院・院生
結び目のかたちと多項式
靴ひもを結んだりネクタイを結んだりと、ひもを結ぶことは日常の至るところで現れます。
このひもの結び目は数学の研究対象になっています。絡んだひもをほどこうとして、余計に絡まってしまったりと、この3次元の世界には複雑な結び目がたくさん存在します。この結び目たちを分類する道具に「不変量」というものがあります。この講演では、いくつかの不変量を紹介し、結び目の分類をしてみましょう。
また、時間があれば、自身の最近の研究について簡単にご紹介します。

15:10~16:10 講演2

大沢健夫 名古屋大学・多元数理科学研究科・教授
予測不能性の数理
カタストロフィーの理論は「破局」の基本的なパターンについての数学でしたが、予測不可能な状態である「カオス」についてもいろんな型があり、数学的に興味のある研究結果が得られています。コンピュータのスクリーンセーバーにも用いられているので比較的馴染みのある対象です。19世紀にこの現象を発見したポアンカレの仕事がカオス理論の発端とされていて、数学としては力学系の分野の話です。ここではカオスの判定に用いられる数学の概念をご紹介します。

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名古屋大学研究協力部社会連携課 052-789-5969

4月26日開催 日本数学コンクールフォローアップセミナー 数理ウェーブ

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日時 平成26年4月26日(土) 13:30開場
場所 名古屋大学多元数理科学研究棟509号室
※ご注意:今回は開催場所がいつもと異なります。

プログラム

14:00~15:00 講演1

鈴木 咲衣(京都大学白眉センター 助教)
多面体のとんがり度とオイラー数
要旨
三角形や四角形などの多角形の頂点における角度は、小さければ小さいほど「とんがって」見えます。すなわち、360度からその角度を引いた数が大きいほど「とんがり度」が大きい。
では1次元上げて、四面体などの多面体の頂点での「とんがり度」はどう考えられるでしょうか?
この講演では「とんがり度」で遊びながら幾何学の古典的な道具であるオイラー数を考察し、最後に最近の自身の研究との関わりをお話します。

15:10~16:10 講演2

大沢 健夫(名古屋大学多元数理科学研究科 教授)
安定性と特異点
要旨
40年くらい前、「カタストロフィー(=破局)の理論」という数学が世間一般の話題になったことがありました。これは19世紀に基礎づけられたトポロジーの分野に属します。当時は多方面への応用が話題になりましたが、理論的な厳密さを欠いたものが多かったようです。
しかしその数学的内容は写像の特異点の分類理論であり、興味深いものがあるので、これについていくつか調べてお話しします。

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