産学連携による生殖再生技術開発の取り組み

名古屋大学協力会主催
産学連携による生殖再生技術開発の取り組み
Newly Development of reproduction technique
through Industry-Academia collaboration

【開催趣旨】
現在、日本での人口問題の一つの重要なポイントして人口減少問題が挙げれます。本講演会では、厚生労働省国立社会保障・人口問題研究所 新 俊彦様をお招きして、我が国における人口問題の現状と課題についてご講演いただき、つづいて名古屋大学の生殖再生技術開発における産学連携としての取り組みとして、再生生殖医療技術に関する新規的脂肪幹細胞治療技術の紹介および今後の産学官連携の展望について紹介いたします。

【日時】10月27日(金)14:00~18:20
           講演会: 14:00~17:10
           意見交換会:17:20~18:20

【会場】名古屋大学 ベンチャービジネスラボ内3Fベンチャーホール
    会場地図:http://www.vbl.nagoya-u.ac.jp/access/index.html

【参加費】講演会・・・無料
     交流会・・・会員:無料
           非会員:3,000円 学生:1,000円

【定員】80名(定員になり次第締め切ります)

【お申込締切日】10月20日(金)

【主催】名古屋大学協力会

【プログラム】
14:00~14:40
基調講演 「全国、愛知県、名古屋市の人口動向・将来人口の変化とその課題」
     The Dynamics and Future of Population in Nagoya-city, Aichi-prefecture, and Japan
            厚生労働省国立社会保障・人口問題研究所 新 俊彦
                          
我が国では、今後人口減少が加速的に進行し、これと並行して世界でも例を見な
い著しい少子高齢化に直面することが見通されている。こうした人口変化は、現在
の経済システムや社会保障制度等の社会の基本的な在り方に深刻な影響をもたら
し、機能不全を起こすことで、その存在を脅かすことが懸念される。そこで、これ
らの具体的な課題について、国、愛知県、名古屋市の人口動向と将来人口の変化を
示しつつ、考察する。

14:40~15:10
講演1 「獣医学からの生殖問題点」
    Reproductive Disorders in Veterinary Field
                岐阜大学  応用生物科学部教授 村瀬哲麿
豚・牛等畜産分野の現状と問題点を提起する。その問題点として人口減少と同様に受胎率の低下があるが,解決する一つの方法として名大と再生医療技術を応用した生殖再生技術を共同開発(特願2013-222630、特願2014-1209027)した。その経緯と畜産分野におけるこの技術の応用について報告する。

15:10~15:40
講演2 「家畜における先端的生殖技術 -クローン技術から幹細胞へ―」
     Advanced Reproductive Technology in Livestock. - from Cloning to Stem Cell -
              京都大学農学研究科附属牧場 助教 星野洋一郎
体細胞クローン技術は分化細胞が初期化できることを実証し、再生医療研究を加速させたが、成功率や倫理面での問題に加え、iPS細胞が登場したことにより、クローン技術自体は普及には至らなかった。家畜生産分野にクローン技術等の先端技術を導入する際には、食品安全性や消費者の受容の問題がつきまとうが、生体本来の力を引き出すような再生技術であれば導入し易いのではないかと考えられる。今回、牛脂肪幹細胞を用いた牛精子活性技術を名大との共同研究(特願2013-222630、特願2014-1209027)で開発したので、その成果を報告する。

15:40~15:50  休憩

15:50~16:20
講演3 「ロボットアーム脂肪幹細胞自動培養装置の開発」
    Development of Cell culture automation system by robotic arm
                     マイクロニクス社長 八木良樹
㈱デンソーウエ―ブが開発・販売している垂直多関節ロボットには無菌環境で使用できるもの(過酸化水素ガスで滅菌)でそのロボット組み込んだ、国内で初の「細胞培養/保管総合システム」を完成させました。今回、名大との共同共同研究として「幹細胞の培養、分注、培地交換、観察、遠心、攪拌、細胞計数、回収、ろ過など」の工程を小型で完全自動化できるシステムの開発を進めています。その内容の一部を紹介します。

16:20~16:50
講演4 「医療分野における知財の獲得方法」
    Method of obtaining intellectual property in medical field
                  ひまわり法律事務所 弁護士 藤井成俊
人間を手術,治療または診断する「医療行為」は,特許保護の対象とならないが,治療や診断で使用する薬剤,医療機器,診断キット等が特許保護の対象となる。職務発明は,外部研究資金による研究は,原則,共有となり,受託研究は,原則,大学帰属となる。特許の出願前にその内容を公表(学会発表,論文投稿,ホームページ公開,守秘義務契約を行わない不特定の人間が出入りする場での発表等)を行ってしまうと,発明の新規性が失われ,原則,特許を受けることができなくなる。職務発明に対しては,規定により発明者に補償金が支払われるしくみがある。産学連携での新規治療への知財を確保し進めるにあたり法的立場から報告する。

16:50~17:20
講演5 「肪幹細胞生殖医療における産学連携からのアプローチ」
    Development of reproduction technique culturing adipose drived stem cells
    through Industry-Academia collaboration
               名古屋大学医学系研究科 准教授 山本徳則
脂肪幹細胞幹細胞非培養(PCT/JP2010/65271)と培養(PCT/JP2007/065431の知財を原理、用途特許を確保している。その中の一つの産学連携の知財を生かした脂肪幹細胞非培養の腹圧性尿失禁の臨床治験(UMIN000017901),ClinicalTrials.gov(NCT02529865)が進行している。この治験から生まれる知財新規技術を応用し、産学連携で作成したロボット技術で作成する培養脂肪幹細胞を用いた前述していただいた獣医生殖医療の基礎的研究をベースに臨床生殖医療へのアプローチについて報告する。

17:20~18:20【交流会】

【お申し込み・お問い合わせ】名古屋大学協力会事務局
 電話/FAX:052-782-1811  e-mail:kyouryokukai@aip.nagoya-u.ac.jp

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